1955年に発表されたシルヴァークラウドは、ロールス・ロイスにとっては二代目となる自社製スチールボディのスタンダードサルーン。デビュー当時は、前作シルヴァードーン以来の直6Fヘッド4.9リットルが搭載されたが、1959年発表のシルヴァークラウドII以降は、現在でもベントレー8気筒モデルに搭載されるV型8気筒OHVに換装された。また、R-Rクラウドは依然として独立したフレームを持つゆえに、一部の贅沢なオーナーの特別注文に応えてR-R伝統のコーチビルド・ボディも架装された。この控え目なエレガンスが印象的なドロップヘッド・クーペは、それらコーチビルド・クラウドの中でも代表的な存在とされている。一見したところ、クラウド・サルーンのスチール製標準ボディをそのまま2ドア+オープン化したかに見えるが、その実はR-R御用達のコーチビルダーの中でも特に格式が高いとされるH.J.マリナーがすべてアルミにて造り上げた、まったくの専用ボディである。