507は、BMWにとっては名車328以来となるピュアスポーツ。当時のBMW旗艦モデル、502-3.2リムジーネ用ユニットを150psまで軽チューン、新設計のショートシャシーに搭載して、アルブレヒト・グラーフ・ゲルツのデザインした美しいロードスターボディと組み合わされた。このモデルには、ドイツ系アメリカ人で自動車ディーラーの経営者、マックス・ホフマンがコンセプト段階から密接に関与、同じくドイツ系アメリカ人のゲルツをデザイナーとして指名した。同じマックス・ホフマンが商品化に携わったメルセデス300SLに近い内容のリアルスポーツカーを、量販効果で遥かに安い価格で売ることを目指したが、ショーデビューから市販まで予想外に時間がかかり、しかも販売価格も300SLなみに高騰してしまったため商業的には大失敗、僅か252台の生産に終わった。しかし、その希少価値とゲルツの手がけた美しいスタイリングが、今となっては高く評価されている。