今世紀初頭まで、軍用車両メーカーとしてその名を残していたアルヴィスは、かつて "レッドトライアングル" と呼ばれる赤い逆三角形のエンブレムをシンボルに掲げ、革新的なFWD車を擁してグランプリにも挑戦した名門メーカー。一方、市販車の分野では保守的ながら上質な小型、ないしは中型のツーリングカーを得意としていた。一方 "スピード20" は、1930年代初頭に当時の主任設計者スミス・クラークが設計し、当時のイギリスでも最上のツーリングカーのひとつに挙げられた一連の6気筒モデルの開祖、シルヴァーイーグルから発展したスポーティモデル。1932年に、直6OHV2511ccを搭載する20SAとしてデビューするが、1934年発表の20SC以降は2762ccにスケールアップされた。今回の出品車両には、アルヴィス社の準制式モデルに指定されていたチャールズワース製ドロップヘッド・クーペが架装される。バランスの良いプロポーションと、上質な造りに注目されたい。